チーズプロフェッショナルへの道 受験の記録       

  2023年の初受験の準備と受験の記録

 私、ふろまじ男は、2021年あたりからナチュラルチーズに魅せられ始め、その世界を知れば知るほど興味が広がり深みにハマって行きました。その流れから思いつきで、本サイトのメインコンテンツである<チーズとお酒の勝手なマッチング評価ブログ>の制作を始めてしまいました。
 ただ「どうせやるならちゃんと勉強もしてみたい」という思いから、チーズプロフェッショナルの取得を志す事となったわけですが、この記事では2023年の初受験への準備とその顛末を赤裸々に記録します。

🌟チーズプロフェッショナル資格取得の決意

  日本には、チーズに関する資格がいくつか存在しています。例えば、

 恐らく他にもあると思いますが、以上が主だったものかと思います。それぞれ、資格の目的や趣旨が異なっているため、準備のための必要勉強量や深さが異なりますが、最後のチーズプロフェッショナル資格がチーズに関する深い理解と広い範囲での知識の記憶が要求されます。
 「どうせ目指すならより高い山」を目指してしまう生来の性格がここでも発揮されてしまい、チーズプロフェッショナル資格を目指す事にしました。ただ、始めてみたら予想以上にタイヘンで、ちょっと後悔した事を白状しておきます。

🌟チーズ学校の選択

 目指すべき山のターゲット設定後は、その準備のプランニングです。ネット情報等で調べてみると、どうやら

  • 試験はチーズに関する基礎知識を問う1次試験(7月)とより実践的な2次試験(10月)の2弾構成になっている。
  • 『チースの教本』を一冊マスターし、そこから出題される試験の70%を得点出来れば1次試験合格。
  • 2次試験はテイスティングを含みながらも筆記が中心の試験でこちらも70%得点で最終合格。

 という全体的な立て付けになっている事が分かりました。ある程度基礎的な知識がある方や、乳製品の製造業に携わっていらっしゃる方は独学でも対処が出来るかもしれませんが、殆ど知識が皆無の状態からのスタートの場合は、やはり学校に通った方が良いと判断出来ます。そこで調べてみると、都内でチーズプロフェッショナル資格に対応しているチーズ学校は、以下が有名かつ実績がある事が分かりました。

 上記あたりが恐らく主たる学校で、特に上二つは大手のワインスクールがチーズコースとして展開しています。私はこの二つの学校の無料セミナーに参加してみた結果、何となく相性が良い実感があったのでレコール・デュ・ヴァンに通うことにしました。
 どの学校を選んでも結局同じ勉強をする事になりますし、最終的には自分次第の理解への努力だったり知識定着への反復刷り込み作業が必要になるので、学校によって合否が大きく左右する事は無いような気がしますが、自分の勉強のモチベーションに直結するので、先生との相性や学校の雰囲気は重要かと思います。

🌟学校プログラム〜1次試験まで

 レコール・デュ・ヴァンのチーズプロフェッショナル対策講座は、3月からスタートし、7月の1次試験まで全17回講義の構成で進められます。また、その後、試験直前には試験対策的な講座も別途で展開されるので、かなり濃い内容を5ヶ月足らずの間に集中的に学習する事になります。
 レクチャーは基本的に週一回。毎回のレクチャーの際、その前回レクチャーの復習テストが行われるのですが、それにちゃんと回答できるように対処するには毎回毎回なかなか復習が大変です。そもそも毎回かなりの情報量であることに加え、歴史から化学、地理に至るまで相当広い範囲での情報理解と知識の定着が必要であるため、1週間で1回分講義内容を(老が始まっている)アタマに定着させるのは中々の苦行です。
 しかしながら、その毎回の復習なくして、このチーズプロフェッショナル資格合格の道は開けません。何せ、全体ボリュームが多く、それぞれそこそこ深い理解が必要な情報も多いため、一夜漬け的に短期間で詰め込み勉強で対応できる内容では無いからです。
 2023年度の1次試験は7月30日に行われました。120分の試験時間で、全て筆記での回答です。基本的には、文章で答える問題、単語を回答する問題、数字を回答する問題、といった構成です。試験を受けた直後の印象としては、絶対的は自信は無いながらも感触は悪くなかったため、「よっぽど運が悪くなければ通りそう」という印象だった事を覚えています。ただ、試験後に学校の先生や生徒の仲間と行った反省会(という名の飲み会)で周囲の人と話したところ、どんどん不安になって行きましたが。。。

🌟1次試験発表〜2次試験まで

 チーズプロフェッショナル試験の合否の発表はまずはネットで発表され、その後事務局から封書で通知が来るという流れでなされます。今回(2023年)の1次試験の合否発表は、ネット上で8月8日に行われるとなっていました。8日のいつ頃ネットにアップされるのだろう?と思っていましたが、0時を過ぎたあたり(つまり7日深夜)で、周辺の友人のSNSの書き込みにより既に合格者リストがアップされている事を知り、ドギマギしながら慌ててチーズプロフェッショナル協会のページをチェック。それまで飲んでいた酒の酔いもすっかり覚め、ハラハラドキドキでリストを眺めたところ、私の番号を発見。
 嬉しいというよりも安堵感が大きかった1次試験合格でした。

🌟2次試験発表 終戦と次への展望

 2次試験は10月9日に予定されており、1次試験の発表から約2ヶ月が準備に充てられる期間がありました。2次試験も、1次試験に引き続き製造の部分などの基礎知識も要求されつつ、テイスティングを含めた個別のチーズの特徴を把握する必要があります。
 従い、1次試験対策と大きく異なるところは、実際にチーズを食べ、そのテイスティング評価を日本語化する訓練をする必要がある部分です。そのため、1次試験対策で勉強した知識をキープ、或いは深めつつ、実際にチースを食べてテイスティングシートに落とし込む練習をする必要があります。私の通ったレコール・デュ・ヴァンでは、毎回テイスティングの実践的レクチャーがあったので、1次試験直後である程度の心得がありましたが、それでも絶対的な訓練の量が足りません。そのため、あちらこちらのチーズ屋に自ら足を運び、頻繁に買い足し様々なチーズの食べ比べ、及びテイスティングシートへの落とし込みの練習をしました。そのため、9月の間、冷蔵庫はチーズだらけ。白カビ、青カビ、ハードはそれぞれ常に3、4種はありました。もう主食がチーズな感じです。結果、試験後の10月9日以降は暫くチーズは食べたくなっていましたね。
 さて、実際の試験の状況ですが、あろう事か時計を持って行き忘れてしまうという大失態!試験の現場の部屋には時計の設置は無く、またスマホは机の上においてはいけないルールなので、勘と30分置きと10分くらい前にコールされる合図を頼りに進めるしかありません。試験時間は90分ありますが、書かされるボリュームはそこそこ多いため、本来は時間配分を上手くやらないと時間内に全ての答えを埋める事は出来ないバランスです。


 考えてみればその時点で敗戦は決まっていたように思えます。とにかく慌てて回答を埋めようとするので、文章作成の吟味はあまいし、字は乱雑だし、漢字は思い出せないし、もうボロボロ。後で冷静に問題を見ると、取り立てて難しい問題は無く、全て準備してきた範囲内の問題でした。
 結果は1次の時と同様、先にネットでチェックしましたが、想定通り敗戦。提出した回答は返ってこないので、記憶でしか答え合わせは出来ないのですが(模範解答も公式発表は無いので各学校が発表するものを有料で購入する必要あり)、僅差で点数が足りなかったものと分析されました。
 明らかに時計忘れは全体に与える影響は大きかったですが、それが全てでは無いはずで、やはり知識の定着が甘かったところもあると思います。
 来年(2024年)は、1次試験は免除で10月の2次試験からの受験となるので、残りの数ヶ月でチーズプロフェッショナルとして必要な要件を実質的に身につける所存でございます。
 


  

 

 

 

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