チーズプロフェッショナルへの道 その9
『チーズの教本』第1章 タイプ別チーズの製造工程①
🌟フレッシュタイプチーズの製造工程
フレッシュチーズは、基本的に乳に乳酸菌スターターを添加し、凝乳からホエイを抜いてカードが出来たら終わり。加塩も熟成も無いため極めてシンプルな製造工程です。
フレッシュチーズの凝固にはレンネットを加える場合もありますが、基本的に酸による凝固である事が特徴。凝乳から染み出すホエイの量は少なくカードの水分は多めです。
フレッシュタイプチーズの例:フロマージュブラン、カッテージチーズ、フェタ
🌟パスタフィラータの製造工程
パスタフィラータのパスタ(Pasta)はイタリア語で「生地」を意味し、フィラータ(Filata)は「繊維状に紡ぎ出された」というような意味を持つイタリア語です。すなわち、製造の工程で生地(カード)を引き伸ばして繊維状にし、それをいくつも重ねて固体にする製造方法で、英語ではStretched Cartdと呼ばれます。
パスタフィラータチーズの代表例:モッツァレッラ、プロヴォローネ、カチョカヴァッロ
🌟ウォッシュ・白カビ・酵母タイプチーズの製造工程
ソフトタイプのこれらのタイプのチーズの凝固は基本的にはレンネットにて行います。水分はやや多いグリーンチーズになり、テクスチャーは木綿豆腐のような状態になります。
乳酸菌スターターと同時にカビや酵母、またリネンス菌などを加えて熟成を進めるのが特徴です。
🌟青カビチーズの製造工程
基本的には上記のウォッシュや白カビなどのソフトチーズと同様の製造工程ですが、乳酸菌スターターと同時に青カビ胞子を添加する事と、加塩後の熟成時に金串をチーズに刺して孔を空ける工程(穿孔)がある事が大きな特徴です。これは、青カビ繁殖のためには酸素が必要であるために必要な工程です。