強めの香りと穏やかな味わいのギャップが楽しい マンステール(Munster) 

マンステール(Munser)

 

 マンステールはフランスのドイツ国境に近いアルザス地方を代表するウォッシュチーズです。この地域に位置しているヴォージュ山脈の谷が発祥で、名前はラテン語のmonasterium=修道院に由来した町の名前から来ています。名前の由来の通り、この谷にあった修道院の修道士達が最初に作りました。
 何度も塩水で表面を洗う工程を経て、表面はオレンジ色でネバネバした質感があります。あまり皮は厚くなく、ナイフでのカットもし易い。ただ、熟成がかなり進んだものは表面のネバネバも中々強いため、フォーク等で盛り付けをする方が好ましいです。
 ウォシュチーズらしい個性の強い匂いがしますが、それに比して味わいはまろやかでクリーミー。そのギャップが面白いチーズです。

🌟購入データ

🌟マンステールの基本スペック

生産国🇫🇷フランス
地域アルザス地方
タイプ(CPAのグループ分けによる)ウォッシュ
乳種🐮牛
熟成期間最低21日
MS/ES(固形分中に於ける脂肪分量)最低45%
マンステール(Muster)の基本スペック

🌟マンステールのテイスティングシート

外観外皮薄くオレンジがかったピンク色で無数の格子が見える。
中身密度が高いクリーム色の生地。光沢がある。
テクスチャー触感柔らかくベタつく表皮。中身は弾力がありモチモチした触感。
食感柔らかく食べやすい。クリーミーで口どけも良い。
風味香り個性の強い独特の発酵臭が表に来ている。うっすらとミルキーな香りもする。
塩味は穏やかで非常に食べやすい。コクがありリッチな旨み。
マンステール(Munster)のテイスティングシート

マンステール 光沢ある外観

🌟マンステール お酒とのマッチングの検討

  マンステールの最大の特徴は個性の強い香りに比べて穏やかでクリーミーな味わいのギャップ。ある意味、そのギャップゆえ、香りを軸にお酒をチョイスするのか、味わいを軸にお酒をチョイスするのか少し迷うところがあります。ただ、やはり「食べ物」に対する飲み物なので味わいに合わせる方が妥当かと思いました。
 味わいは濃厚でリッチな旨みです。直、濃厚ながらクセは強くは無いので極めて食べやすい。その辺りから想定をするとワインだと赤なら中重口あたり、白ならばスッキリしたものよりややしっかりした味わいのものが合いそうです。
 その他、ハイボール系ならば少しスモーキーなタイプのウィスキーや少しパンチの効いたリキュールなどとは相性は良さそうです。恐らく日本酒も芳醇なタイプはOK。
 その辺りを中心に、let’s tryでマンステールにチーズプラス!

🌟マッチングスコア

赤ワイン 重め 赤ワイン 軽め
白ワイン ドライ 白ワイン フルーティ
日本酒 淡麗⚪️日本酒 芳醇
ビール×ハイボール
オンザロックカクテル⚪️
チューハイ焼酎(ロック・水割り・
ソーダ割り・お湯割り)
⚪️
マンステールのマッチング分類
マンステールに赤ワインは鉄板

🌟マンステール 最強のマリアージュ

 テイスティングの結果、予想通り中くらいの赤ワイン、またはフルーティ感の強い白ワインとの相性が大変結構。また、芳醇タイプの日本酒とも相性は良い印象です。
 また、意外にもハードリカーとの相性は良さそうで、ソーダ等で割ってしまうより、ストレートかオンザロックでチビチビと合わせるとかなり良いつまみになります。言わばイカの塩辛的な?
 ただ、やはり相性の度合いからするとやはり赤ワインが無難なところ。今回の独断と偏見に満ちた最強のチーズプラス!は赤ワイン、カベルネ・ソーヴィニヨンに決定です。

🌟マンステール推奨の食べ方

 マンステールは柔らかく食べやすいウォッシュチーズ。初めての方は、その匂いに一瞬怯むかもしれませんがすぐに慣れます。一度口にしてしまえば全く香りも気にならないので、やはりここまで旨みが強いチーズはなるべくそのままの素材を味わいたいところ。
 従い、チーズボードに一口大にカットしてフルーツやナッツ等と合わせて召し上がって頂くのが最も好ましい気がします。
 ただ伝統的にはじゃがいもと一緒に食べる方法が有名らしく、さらにクミン等スパイスとの相性も良いとの情報もあります。この辺りは、今後またさらにチーズプラス!して行きたいと思います。

マンステールのカット

🌟マンステール Plus!

 強烈な香りに強い旨み。そのギャップとクリーミーで濃厚な味わいのチーズは一気に大量に食べるようなものではなくチビチビと少しずつツマミにしながらお酒もゆっくり楽しみたいところ。ダラダラゆっくり楽しむ時間を過ごし時に音楽としてはあまり邪魔にならないタイプの曲が良いですね。
 ゆったりとした時間にフィットしつつ若干軽めのポップス感もある上質のサウンドとしてはフュージョンのジャンルに良いタイトルがいっぱいあります。個別の曲単位ならば良い曲は数え切れないほどありますが、アルバムを通して全体に一定のトーンが貫かれている作品はあまり多くない気がします。
 そんな中、1977年リリースの名盤『スリーピングジプシー/マイケル・フランクス』は全編通して素晴らしい空気感に包まれています。トニー・リピューマのプロデュースにより、マイケル・フランクス独特のアンニュイボーカルが最高のパフォーマンスを披露。参加メンバーも、ジョー・サンプル、ウィルトン・フェルダー、ラリー・カールトン、デイヴィッド・サンボーン、マイケル・ブレッカーという錚々たる顔ぶれ。
 有名曲『アントニオの唄』を始め、50年以上経っても全く色褪せない珠玉の名曲たちが、マンステールの深い味わいにチーズプラス!


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